トップ - もくじ - No.121〜140 - 個別の話138
夜中に散歩していたら、闇の公子に出遭った。 どきどきしながら話し掛けたら、意外に気さくな御方だった。 こちらの質問に答えて、いろいろなことを教えてくれた。 影縛りや暗霧の呪文、闇司祭になる方法、黒ミサの開きかた――。 そして夜通し説明してくれて、明けがたに授業料を請求された。 闇の公子ではなく、闇の講師だったらしい。 しかし知識と引き換えに寿命を削られたので、どちらにしても結果に違いはないようだ……。