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トップ - もくじ - No.181~200 - 個別の話197
高校の同窓会に出席した。 八十年ぶりの再会だから、もうみんな九十八歳か。もう名前も顔も憶えてないだろうと思いながら会場に行った。 ところが美容整形で見る影もない者もいたことはいたが、意外に見覚えのある顔も多かった。名前は記憶の底に沈んでいるにしても、彼らには確かに机を並べて共に学び、遊んだ旧友たちの面影が残っていた。 医療の飛躍的な発展によって、年齢が必ずしも外見に反映しない時代になったせいもある。それに加えて、宇宙を行ったり来たりしているせいでまだ三十半ばまでしか年を取っていないやつから、六十年前に冷凍睡眠に入って十年前まで凍っていたやつ、果ては自分のクローンに脳を移し替えて「若返った」やつ……。 つまり八十年分を生きていない――年輪を肉体に刻んでいない者がかなりいたのだ。 まあこういう時代だからしょうがない。 しかしこれって、端から見たら絶対同窓会には見えないだろうなあ。 って、全身サイボーグ化した自分が言えた義理じゃないんだけど……。