神様とお茶を飲んで雑談していたら、クリスマスの話題になった。
「もうすぐ12月25日だなあ」 「神様も、天使とクリスマスパーティーとかするんですか」 「昔は盛大にやったけどね。この歳になるとなかなかプレゼントももらえないよ」 少し寂しそうな口調で神様は言った。
ふうん。神様でもクリスマスプレゼントがほしいのか。案外、子供っぽいところもあるんだなあ。 「いっそ、サンタさんにお願いしてみたらどうですか?」
「サンタさん? 誰だそれ?」
あれ、もしかして知らないのか?
「ええと、確かサンタクロースはSt.Nicholasのことで、子供の守護聖人で――」 「そいつが何だって?」 「いや、だからクリスマスプレゼントを、サンタクロースに……」 「はあ? 見も知らぬ相手にバースデイプレゼントなんかねだれるか。みっともない」 ……ああ……。
12月25日。 Xmas。Christmas。Christ
Mass。
すなわち、キリスト降誕(誕生)祭。
妙に納得してしまって黙り込んでいたら、しばらくして神様が突然「よし!」と思いついたように手を打った。 何やら楽しげにこちらを見て言う。 「せっかくだから、今年は久しぶりに誕生日会でも開こうか。お前も来るといいよ」 「えっ? は、はあ。じゃあ、ぜひ……」
そして今、私はクリスマスのお祝いに神様へ贈る誕生日プレゼントに、頭を悩ませているのである。
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