自称魔法使いと知り合いになった。
それにしても、今どき魔法使いだなんて。 ちょっとうさんくさいので、「せっかくだから魔法を見せてくれ」と頼んでみた。
すると彼は炎を出したり、空に浮かび上がったりしてくれた。 どうやら本物らしい。
それから少しして、友人の一人と会ったときに彼の話をした。
「いやあ、魔法使いって本当にいるんだなあ」 だが、友人は鼻を鳴らして、いかにも軽蔑した様子で言った。
「あのな、たとえば俺みたいなまことの魔法使いってのは、人前でみだりに魔法を使ったりしないものなんだ。そいつはえせ魔法使いだよ」
ええと……。
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