締切当日なのに原稿がちっとも終わらない。
 困ったときは神頼みしかないということで、神様に頼んだら「時間を三日戻してくれる」という。
 これで間に合う。助かった――と安堵しながら急速に気が遠くなっていった。
       三日後。
       締切当日なのに原稿がちっとも終わらない。
 困ったときは神頼みしかないということで――。
      (繰り返し)
(繰り返し)
(繰り返し)
(繰り返し)
      
 締切当日なのに原稿がちっとも終わらない。
 困ったときは神頼みしかないということで、神様に頼んだら「何回やれば気が済むんだ」と言われた。
 だって、全部戻ったら記憶がないんだから、同じことするに決まってるじゃないか。
 まったくもう、神様も片手落ちなんだから。
 と思ったら神様に怒られた。
「さっさと仕事しろ!」